主な症状

うつ病は仕事や人間関係のストレスや環境の変化、気候の変化などをきっかけとして、抑うつ気分が持続してみられるようになる病気です。抑うつ症状として、気分が沈んで何をするのも億劫になる、何をしても楽しくなくやる気や関心が湧かない、いつも不安で気持ちが落ち着かなくなる、自分のことを情けなく思ったり周囲の足を引っ張っていると責めてしまうといったことがあります。また、抑うつ症状とともに、食欲が低下する、眠れない、疲れやすく根気が続かない、性欲が低下する、頭痛や動悸などさまざまな身体症状をともなうようにもなります。これらがひどい状態となると「何をしてもよくならない」と自分の状態を悲観する妄想が認めることや、生きていてもしょうがないと自殺を考えるようにもなることがあります。

治療方針

うつ病の治療はストレスや疲れをなるべくかからないようにして休息をとる環境調整に加えて、抗うつ薬による薬物療法と精神療法や認知行動療法が主におこなわれます。抗うつ薬はすぐに効果が出ないことが多く、内服を継続することで数週間後より抑うつ気分や意欲、不安感などが改善していきます。このため、抗不安薬や睡眠薬など薬物療法で補助をしつつ、無理せずに心理的に休息をとることが大切となります。また、うつ病は再発することが多い病気であり、再発を予防するために抗うつ薬による薬物療法を十分な期間おこなうこと、再発を予防するために環境調整をおこなうことや自身のストレスを抱えやすい思考パターンの修正をおこなうことなどが大切になります。